1972年に発売以来、世界を圧巻してきたカワサキ Z1 の後続車として1977年に1,015CCにスケールアップした Z1-R を発売したが、徐々に追われる身となり1978年にスズキ GS1000 、ホンダCB900Fが相次いでデビューした。カワサキもそれに対抗すべく同年にZ1000MK-Ⅱを発売した。

クランクシャフトの耐久性アップやフルトランジスター点火、フレーム補強等が加えられ、デザインをこれまでの丸型から角型に一新された。そしてその美しく完成されたデザインは今日まで多くの人々の人気を博した。

また、当時はまだ高校生だったフレディ・スペンサーはこのZ1000MK-ⅡでAMAスーパーバイクレースにデビューし、2連勝を果たした。その後を受け継いだエディ・ローソン、ウェイン・レイニー等、彼らも目覚ましい活躍を見せ、バイクレースは黄金期を迎える。

そして、カワサキの空冷DOHC 2バルブ直列4気筒エンジンは更に熟成を重ね、世界に誇る名車を生み出していくのである。